農業者の方の講話①(2013.12.7)
■徳江倫明氏(http://www.ftps.jp/philosophy/profile.html)。
「大地を守る会」や「らでぃっしゅぼーや」を立ち上げた方。有機農産物流通や有機認証のプロ。現在FTPS株式会社代表取締役。
「有機農産物の流通の歴史と今後の展望」をメインに日本における農業政策の変遷や、科海外各国と日本の有機栽培に関する取り組み方の比較など非常に明快に説明していただいた。
■松下信也氏(http://www.sanbafarm.com/)
千葉県山武市で新規就農3年目のサンバファーム代表。
「新規就農へ向けての活動の仕方と販売戦略の考え方」についてご自身の実体験と現状を具体的な数字もオープンにお話しいただいた。
最初の徳江さんの話で印象的であったことは、「有機栽培は今後拡大していく」ということ。
その根拠の詳細は省略するが、日本の既存農業者や新規就農者の有機栽培に対する関心の高さや、原発等から端を発する地球環境への危機感、また欧米諸国の有機農産物の市場規模の上昇傾向を見れば、なんとなく想像が容易い。
その中で私が思うことは、農業を経済至上主義で考えると地球環境はさらに悪化し、自分たちもそうだが、未来の子供たちがさらに痛いしっぺ返しを食うということ。公害問題や農薬による環境汚染など、過去に犯した失敗事例があるにもかかわらず今後同じことを繰り返さないよう、農業に従事する人間は農業を経済的な損得で考える前に、農業は地球を守り、みんなが笑顔で暮らせる環境をつくる役割を担っているという意識をもつことが重要だと思う。もちろん生活があるし、継続していくためにはその前提の中で利益をとことん追求していく必要はある。
「慣行農業」と「有機栽培」による農産物の安全性を科学的に検証しても、今のところその有意差を白黒はっきりつけることはできないと思うが、我々は機械ではなく生身の人間であるから、動物的直感でいいなと思う感覚を大切にしていけば、できるだけ地球にやさしい農業のあり方を多くのひとが望むと思われるし、それを追求していくことが生産者の使命であると思う。だから私はできるだけ(そもそも農業は最も脆弱で人工的な自然環境であるが)地球(自然)に負荷を与えないことを意識して農業に従事したい。
「野菜」も「人」も笑顔になる農業を追求したいと思います。
サンバファーム松下さんの話は就農3年目ということもあり、とてもリアルで来年以降の自分の経営の在り方を改めて考え直そうというきっかけをいただけた。今の現状や経営手法(いわゆる企業秘密的情報)を赤裸々に語っていただき、自分のシュミレーションと比較検討ができた。やはり、現在進行形の方の話を聞くことは重要であり、もっとも勉強になる。就農後も積極的に、謙虚に多くの先輩農家さんから学場せていただく機会を大事にしようと思った。
日々勉強です。
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